独囚日記

日常生活を書きます

2024/05/04 久しぶりの旅行

熊本に一泊二日の旅行に行って今帰ってきた。

 

1日目は夕方にチェックイン。それから散歩兼夕飯探しに。

アーケード街(下通と上通)をぶらついたが、カップルや友人連ればかりいた。熊本の繁華街は人が多い、というか若い人が大半だった。自分も地方の人間だけど、ここまで違うのかと思った。みんな垢抜けている感じで、すれ違うたびに気遅れした。そういう街を歩くと自分の人生はやはり間違っていたのだな、という気になる。

 

やはり自分の人生はとんでもない無為だったのかな、とおおげさなことを考える。コミュ力、見た目、要領などなどの能力、それら全てが自分とすれ違う若者よりはるかに劣っているのだろうな。そんなことをこの年齢で考える。こういうことを考えるたびにちょっと落ち込む。グズグズしてないでとっとと受け入れろよ、と自分に野次を飛ばす。

 

夕飯は熊本ラーメンを食べ、いったんホテルに帰り、日付が変わる前ぐらいに白川沿いを散歩した。深夜だから、川の流れの音がよく聞こえた。川沿いを歩くと京都の鴨川を思い出す。夜の川沿いの散歩は結構好き。建物の照明が感傷を誘う。橋に付いている照明のデザインも洒落ていた。川沿いを歩き、すれ違うカップルに羨ましさを感じながら、感傷に浸る。

カップル達は幸せそうな顔で、僕とすれ違っていた。自分は女性のあんな顔を見ることがあるのかな。二人で飲んで、二人で並んで歩いて帰る。どんな気分なのだろうか。酒を飲んで、気持ちよく酔う日常の中に、自分以外の誰かがいる生活が想像できない。深夜の繁華街だから、男女は自分より一回り若い。自分が今と変わらず堕落していたときに、他の人たちはあんなに幸せそうな日々を過ごしていたんだね。

他にもこれから自分はどうしようか、とか、いままでの人生の後悔とか。ぼんやりとした思考で、何かを考えていた。それも、夕飯の豚骨ラーメンの油が、胃腸を刺激したせいで終わる。どれだけ感傷に浸っても便意には勝てない。

 

ホテルに泊まっていると、なんとなく安心する。自宅がとんでもなく汚いから、家にいる時は安心できないからだろう。物が散らかると自分の頭の中も散らかる。用がなくても定期的にホテルとかに泊まって、家が散らかっているうちは気を休ませた方がいいかもしれないと寝るまでは思っていた。

いざベットに入ると気が休まるどころか、脳みそに空いたリソースが全部不安でいっぱいになる。具体的には、恋愛未経験とか、婚活への不安とか、そこらへんの過去にネットで見た、他人を誹る文章を思い出したり。これなら汚い部屋の方がいいんじゃないのか・・・

 

そんなこんなで寝不足のまま二日目に突入。二日目は熊本城を観光した。

 

なんというか、城としての規模がいままで住んでいた街にあったものとは全く違う。天守の大きさは他と同じぐらいだと思うけど、堀の深さと広さや、石垣の高さとかが段違いだと思う。戦うことをかなり意識して作ってあるような感じがする。

ただ、人が多すぎて展示も説明もゆっくり見れなかった。GW中の旅行はこういうところがダメなんだろうね。人が集まる期間は避けたほうがいいかもしれない。

 

城を巡った後は少し街をぶらつこうと思ったけど、歩き疲れたし、特に行きたいところもなかったから、適当なところで切り上げて帰った。

 

熊本は見た限りだとなんとなく品の良い街の印象だった。自分はもっと地方の野暮ったい感じが好きかな。おしゃれな雰囲気は自分みたいな人間を遠ざける力がある。それを街を歩ているときに感じた。

 

久しぶりの旅行だった。1日目の夜は落ち込んだけど、なんだかんだ楽しかったと思う。